GREETING

光臨アートギャラリー 館長 佐佐木あつし

進化が融合しあう

「知」と「発見」と「歴史」

そんな場として発展させていく所存です。

令和三年の今、改めて漫画の歴史を考えると。
絵柄やジャンルの多様性はもちろん。ストーリーの組み立てから作画技法としての技術、演出、効果など、偉大な先人たちによって切磋琢磨し研鑽を重ねてきたものが連綿と今に受け継がれてきました。

 

そして、それに伴うように表現媒体も同じく、絵巻物に始まり紙芝居、貸本、雑誌、単行本。
現在台頭しているデジタル書籍へと表現の場が変化し発展してきました。

 

そうした中でも、その貴重性、文化性において、アナログ手法によって描かれた生の原画は、群を抜き大切に保存していかなければならない、我が国の宝と言っても過言ではありません。

 

しかしながら、紙に直接描かれた原稿の保存状態は時とともに劣化していき、当時の面影も徐々に失われているのが現状です。

 

現在に生きる私たちは今、私達が持っているその技術を使い偉大な先人たちの残した原稿の劣化を少しでも止め、保存に努めなければならないと考えた時、デジタルでの保存という手段を持っていることに気づきます。

 

そして、それはまた同時にデジタルで描かれた今の作品もデジタルでの作画手法、作業の流れそのものも保存することが可能となることを示唆します。

 

 

 

偉大な先人たちの業績、そしてこれから生まれてくる新しい作品。
それらをデジタルという新たな表現媒体に落とし込み大勢の方の目に触れる機会を作れたらという思いから私たちは光臨アートギャラリーを立ち上げました。

 

当館は時間と進化が融合しあう「知」と「発見」と「歴史」の場として発展させていく所存です。

 

今後とも何卒、当館へのご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

2021年12月
光臨アートギャラリー 館長 佐佐木あつし